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近大高専・鬼屋敷が歴史的なドラフト指名を受けた日

みなさん注目の菊池は6球団競合の末、西部が交渉を獲得した。おめでとうライオンズ。カープは選抜優勝投手・今村の一本釣りに加え、堂林も獲れて密かにホクホクであろう。
しかし、そんなことよりも鬼屋敷正人である。この近大高専3年の捕手がなんとなんと、巨人の2位という上位指名を受けた。巨人の1位はHONDAの長野が確定していたため、高校生では最上位の評価といえる。とりあえずすげえ。

29日のプロ野球ドラフト会議で、近大高専(三重県熊野市)の鬼屋敷正人捕手(18)が巨人の2位指名を受けた。高等専門学校の選手が指名されたのは初めて。鬼屋敷捕手は「僕がきっかけで、高専で野球をする人にプロへの道を開けたことはうれしい」と喜んだ。
(中略)
「肩で注目されたと思う。肩には自信がある」と胸を張る。名前をもじり「鬼肩」とも言われている強肩が、鬼屋敷選手のセールスポイントだ。阪神の俊足、赤星憲広外野手の盗塁を阻止してみたいという。巨人には阿部慎之助捕手という格好のお手本がいる。「阿部選手のプレーを見て学びたい。1軍で活躍し、息の長い選手になりたい」
「プロへの道」開けた高専選手=鬼屋敷捕手、巨人から2位指名−ドラフト

ご存じのとおり高専は5年制であり、昨年までは卒業見込みの無い3年生のドラフト規約により不可能であった。いままで問題になってこなかったのは、単にドラフトにかかるような選手が高専に在籍していなかったためであろう。
しかしながら鬼屋敷はドラフト候補どころか、高校生捕手No.1(大社合わせてもおそらく最上位の評価)であり上位指名も考えられていたため、今年からドラフト規約が変わり高専3年もプロ入り可能になった。
制度を変えた規格外の選手、それが鬼屋敷正人なのだ。

どんな選手?

近大高専では1年夏から外野手として出場したが、秋からは4番で捕手となった。遠投118m、抜群の地肩に強く正確な送球で盗塁阻止率は8割とチームメイトの遊撃手が証言している。練習では二塁送球最速1.64秒を記録したこともある。打っても高校通算18本塁打とさほど多くは無いがスクワット280kg のパワー、スポーツメーカー実施の体力テストで全国総合1位に輝いた身体能力の持ち主で4番に座る。
Wikipedia-鬼屋敷正人

身体能力の高い素材型の選手のようであるし捕手というポジション自体、育成に時間がかかるため1年目から1軍というのは難しそうである。また、打撃は未知数といえる。
ただ、守備がしっかりした捕手は少なくとも2番手として需要があるので、いずれは1軍に上がる余地はある。

巨人の捕手事情

正捕手は強打の阿倍(30)。2番手に巨人に来て存在感を増した鶴岡(32)
若い方では加藤(28)、星(27)、伊集院(21)。ユーティリティの木村拓(37)も緊急時にはマスクをかぶる。
阿倍は能力的には盤石であるものの故障持ちであり、鶴岡他のバックアップが不可欠となっている。
その鶴岡も32歳であり、阿倍の次を任せられる選手ではない。また、加藤、星もわりあい年齢が阿倍に近い。
幸いにして、数年は阿倍-鶴岡-加藤という体制でいけそうなため、鬼屋敷はじっくりと育成されそう。もちろん将来的には正捕手が視野に入る。

鬼屋敷を応援しよう

ともあれ高専初のプロ野球選手となった鬼屋敷を勝手に応援していきたい。
高専に入ってしまうと進路が非常に限定されてしまう(メーカー就職 or 工学部進学の2択)のだが、個人的にはもっと多様な可能性があると思うのである。
鬼屋敷はその象徴であり、だからこそ期待してしまうのだ。