今週のボクシング(ケスラー vs ウォード)
WBA世界S・ミドル級タイトルマッチ
スーパー・シックスの本命、ミッケル・ケスラー登場である。挑戦者ウォードも無敗のホープであり好カードとなった。
番狂わせ?
序盤から王者ケスラーがプレッシャーをかけるが、スピードの差で先手を取るウォード。時折みせるボディ打ちも悪くない。
3R、ウォードが再三カウンターを奪う。ケスラーは打ちに行ったところを打たれる悪いパターンで、このあたりからジャブの差しあいで勝るウォードのペースに。
5R、ウオードがクリンチにくるところを下がったケスラーがうまく対応する。ほとんど唯一ケスラーが良かったラウンド。これを続けていれば、あるいは・・。
中盤以降、ウォードの鋭い飛び込みにケスラーが対応できず、特にラウンドの終盤は大概ウォードが優勢だった。まともにボクシングできないケスラーに焦りが見え始める。
こういうときはツイていないもので、10Rにバッティングを喰らうケスラー。そして11R、傷が開き無念のストップ。3-0でウォードがベルトを奪取した。
スピード>パワー
スピードに翻弄されっぱなしだったケスラーであるが、この階級では決して遅いわけではないと思う。ただボクシングって結局、相対的なものなわけで、相手より速くなければスピードで勝負はできない。
強打のケスラーを相手にしたウォードだが、常に先手をとる積極的なボクシングを見せた。攻撃は最大の防御と言われるように、うまく機先を制することができれば強い相手とも互角以上に闘えることを良く示した試合だったと思う。
いずれにせよ、今回の結果が番狂わせであるか否かはスーパーシックスが終わるころに明らかになるだろう。
それにしても良い企画だ。闘いは2戦目に続く。