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8割くらい競馬ブログ

年間ベストは「パッキャオvsコット」

エキサイトマッチの年間ベスト試合はマニー・パッキャオvsミゲール・コットであった。まあ、ファン投票なので順当な結果といえるかな。

結果的に4Rのダウンで勝負ありで、そもそもあそこまでムキになって打ち合った時点でコットの負けである。思わず『阿呆め!』と呟いてしまった。3Rのダウンもほとんどダメージは無かったし、その後もペースを握りつつあって『いいぞいいぞ』とほくそ笑んでいたのだが・・。

パッキャオは明らかに序盤から勝負を賭けてきていた。テクニック比べになったり、体力勝負になると分が悪いと見たのであろうが見事にコットを誘い出したのだから役者である。なにより勝負どころでの集中力が素晴らしかった。
今週のボクシング(パッキャオ vs コット)

いま観ても体格面でのコット優位は歴然で、これをひっくり返したパッキャオはやはり驚異的と言うしかない。試合としては以前書いたように、4Rのダウンを奪った時点でパッキャオ勝利であるが、まがりなりにもコットが12Rまで耐えられたのは体格、体力面で上回っていたからであろう。少なくともここまでワンサイドになるほど力の差は無かったハズであり、作戦勝ちと言った面もある。

むろん、コット相手に思い通りの展開で試合を進めること自体至難で、なによりもカウンターをとれる技術と威力のある左ストレートがあってこそではあるが。
昨年デラホーヤに引導を渡し今年はハットン、コットと軽中量級のスターを次々にKOしたパッキャオの時代は2010年も続くのだろうか?(あまのじゃくな僕としては、そろそろ誰かにストップしてほしくもある)

個人的には・・

ファンマ・ロペスvsロジャース・ムタガあたりを推したいところ。

挑戦者ムタガは1Rから攻めに出るも、王者にいなされる格好に。しかしながらムタガの強引な前進は止まらず、王者がつきあわされる形で打ち合いになってきた。ムタガは打たれるのは承知でとにかく打つという捨て身の戦法。これは好試合かもしれん、と思う。

クリーンヒットは明らかに王者が多いのだが、しかしムタガは止まらない。ごちゃごちゃの打ち合いからムタガも数発良いパンチを当ててみせる。ただポイントは王者が取っており、5Rにはダウンを奪う。

ムタガは、はっきり言って雑なのだがこれだけタフだとロペスといえど楽はできない。それどころか、ムタガにつられてディフェンスがおろそかになってしまう。11〜12Rになると完全にムタガが逆転し、ロペスはダウン寸前まで追い込まれる場面もあったが何とか耐えて見せた。
今週のボクシング(ファンマ・ロペス vs ムタガ)

コットvsパック戦もいいんだけど、両者の良さが出たという面ではコッチが勝るかな、と。
スピード、パンチの威力、ディフェンスなど全てが劣る挑戦者ムタガが、『打たれ強さ』のみで一点突破を見せたのは(負けたとはいえ)素晴らしかった。頑丈なだけが取り柄の亀田次男にはムタガを見習え、と言いたい。