亀田が2階級制覇
これは亀田長男を認めざるを得ない結果である(いかに内藤が酷かったとしても)。キャラクター的には全く好きではないが、結局のところボクシングにおいてはリング上で強いことが何にも勝る。むろん人格的に好ましいほうが人気を得やすい(内藤はまさにこのタイプ)が、ボクサーとしての優劣とは全く関係ない話である。キャラクターでいえば、あれだけビッグマウスで好戦的なイメージのある亀田長男がアウトボクサーというのは面白いが・・。
さて、戦前の予想は↓
内藤のKO勝ちの可能性が非常に高い。
であったので、予想は大ハズレである。コットvsパック戦など最近は全くボクシングの予想が当たらず、杉本清(デビル)化しつつある気がする。スマン内藤。
ちなみに僕の素人採点では115-113で亀田の判定勝ちで、オフィシャルな判定に文句は無い。内藤が前進し、亀田が後退する展開であったので内藤優勢と見る人もいるかもしれないがクリーンヒットでは亀田が勝っており明確な勝ちである。
内藤は『盤石とは言い難い』と書いたが、これまでに見た中で最悪に近い出来で、序盤に亀田の左で鼻をやられたのも効いた。不運といえば不運であるが、バッティングですらないのでガードできなかった内藤が悪い。亀田のジャブ突かずにいきなり左を打つ、いわゆるノーモーションの左というヤツにほとんど反応出来ておらず、これが年齢からくる衰えなのかはわからないが、どちらにせよ潮時で引退だろう。
内藤とすれば2年前に長男と闘っておきたかったところであるが、世界ランカーと言い難い次男を倒して人気を得たことを考えればお釣りが来る。幸いにして彼は憎めないキャラクターをしているので、ガッツ的な存在になれるかも知れない(ここで人格面が活きてくる)。
そして亀田にはできれば何回か王座を防衛してほしい。実力があるのだから意味不明な相手と戦うのはもう終わりにするべきだろう。戦前、しきりに『パッキャオパッキャオ』と言っており正直うっとおしかったが、多くの人の予想を裏切ったという意味ではパックマンに通じるものはある。むろんボクサーとしては天と地ほど差があろうが。
ともあれ、「ボクサー」亀田興毅の今後には注目したいところ。