今週のボクシング(カール・フロッチ vs アンドレ・ディレル)
WBC世界S・ミドル級タイトルマッチ
スーパーシックス第2戦。全勝同士の対戦であったが、なんだか「惜しい」試合になった。
フロッチは左のガードを下げ、序盤から攻める気満々。スピードで勝るディレルは器用にスイッチしながら凌ぐ。
3Rにはディレルが浅めのカウンターを取り、すぐさま逃げるがフロッチは逃がさず全力疾走。このあたりが渾名『コブラ』のゆえんであろうし、プレッシャーは凄い。
段々と乱戦に
打ち合いに応じず煽るような闘い方に、フロッチはいら立ったようでサイドスープレックスを繰り出してしまう(減点はナシ)。6Rには裏拳でなぎ倒したりして、だんだんとラフファイトに・・。しかし、フロッチは乱戦の中からパンチを入れ始める。
ディレルは接近しても何とかクリンチで上手く凌ぐが、アウェーの中やり過ぎな気も・・。と思っていたら10Rには減点。しかしこのR、ディレルのカウンターがヒットしフロッチが始めてぐらつく。昨日の亀田ではないが、パンチの無い選手が相手にダメージを与えるにはカウンターが一番である。
11R,12Rはさすがのフロッチも疲れが見えていたが、執念で最後まで攻め続けた。結局、スプリットディシジョンでフロッチが防衛。空転しながらも前に出たのが報われた形になった。
噛みあいそうで噛みあっていなかった両者。ディレルはもっとなんとかしてほしかったが、9割方ぶっ倒されるのを承知で打ち合えというのも酷か。
2人を引き剥がすレフェリーも大変そうであった。